ア X 線撮影によって診断できる場合には、その代わりとしてX
線透視を行ってはいけません。
イ X 線透視診断は術者の被ばくが高いので、診療の度に被ばく線量を把握できるようにガラス線量計などの他に、ポケット線量計も携帯させることが必要です。特に血管造影などのIVR(interventional radiology)を行う時には、X 線照射のオンとオフをこまめに行うことで被ばく線量の低減に努めて下さい。デジタルX 線装置などでは、パルス状にX 線を出すモードを選択しましょう。
ウ X 線透視を頻繁に行う獣医師は、毎月の被ばく線量を合計し、年間の被ばく線量限度を超えないように留意しなければなりません。
エ 動物の麻酔管理などを担当する診療補助者も被ばく線量が増加する可能性が高いので、術者と同様の被ばく管理が必要です。
オ 術者には、腕などの不均等被ばくに留意して、指リングなど追加の線量計を着用することを推奨します。
カ 垂直のX 線ビームに比べて、水平ビームの方が危険性が高いことが知られています。C アーム装置の場合には、ビームの方向に十分に注意を払って下さい。
キ X 線装置の運転状況については、記録を残さなければなりません。記録を活用することで、被ばく線量を低減するための作業内容を見直すことができます。
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II - 2 (6) IVRにおける放射
線防護
参考資料3 図13 |