放射線防護技術編
参考資料
5. 事故等の発生に伴う措置

第16条: エックス線診療従事者等の遵守事項

 診療施設の管理者は、エックス線診療従事者等に第一号から第三号までに掲げる事項のい ずれか及び第四号から第六号までに掲げる事項を遵守させなければならない。
    一 遮へい壁その他の遮へい物を用いることによりエックス線の遮へいを行うこと。
    二 遠隔操作装置又はかん子を用いることその他の方法により、エックス線装置と人体との間に適当な距離を設けること。
    三 人体がエックス線に被ばくする時間を短くすること。
    四 保定は、保定具又は医薬品により行うこと。ただし、保定具又は医薬品により保定を行うことが困難な場合であって、必要な防護措置を講じたときは、この限りでない。
    五 エックス線装置を使用しているときは、エックス線診療室の出入口にその旨を表示すること。
    六 エックス線装置をエックス線診療室以外の場所において使用するときは、エックス線管の焦点から3メートル以内の場所に必要のある者以外の者が立ち入らないような措置を講ずるとともに、人の立ち入らない方向に照射し、又はエックス線を遮へいする措置を講ずること。
  • 診療施設の管理者は、以下の事項のいずれかを実施し、放射線防護を図らなければなりません。「遮へい」、「距離」及び「時間」の対策は、放射線防護の基本原則です。
  • 遮へい壁その他の遮へい物を用いることによりエックス線の遮へいを行うこと。
  • 遠隔操作装置又はかん子を用いることその他の方法により、エックス線装置と人体との間に適当な距離を設けること。
  • 人体がエックス線に被ばくする時間を短くすること。
  • 診療施設の管理者は、以下の事項を実施し、放射線防護を図らなければなりません。
  • 保定は、保定具又は医薬品により行うこと。
    • 放射線防護の観点から、保定は、原則として人の手ではなく、保定具、麻酔薬等を用いて行います。
    • ただし、動物の健康状態等により保定具や麻酔薬を用いて保定を行うことが困難な場合、必要な防護措置を講じた上で、人の手で保定を行います。
    • この場合、保定者の身体が利用円すい内に入らないようにするとともに、保定者は、防護衣、防護手袋、防護眼鏡等の防護用具(鉛当量0.25ミリメートル以上)を着用しなければなりません。
  • エックス線装置を使用しているときは、エックス線診療室の出入口にその旨を表示すること。
    • エックス線装置を使用している旨を関係者に周知するため、ランプやブザーをエックス線診療室の出入り口に設置しなければなりません。
  • エックス線装置をエックス線診療室以外の場所において使用するときは、エックス線管の焦点から3メートル以内の場所に必要のある者以外の者が立ち入らないような措置を講ずるとともに、人の立ち入らない方向に照射し、又はエックス線を遮へいする措置を講ずること。
    • 牛、豚等の産業動物に対し、放牧地、畜舎内等の野外でのエックス線装置を使用する場合を想定しています。
    • 「必要のある者以外の者が立ち入らないような措置」とは、ロープや旗などで区域を区画することがあげられます。
    • 野外でエックス線装置を使用する場合、近隣に居住する者等への被ばく防止にも十分注意を払う必要があります。


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