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2 X線装置の基本構成
(4)映像系
図20は、一般に映像系と言われる部分で、フィルム、増感紙、蛍光板、I.I./テレビ系などで構成されます。
ア 直接撮影(フィルム系の基本)
撮影に用いるフィルムは、ポリエステルのベースの両面に写真乳剤を塗布したもので、内側に増感紙を貼り付けたカセッテに挟んでセットします。
被写体を通過したX 線は、カセッテに到達し増感紙を光らせ、フィルムを感光させます。このとき、フィルム単体もX 線を受けて感光しますが、増感紙と組み合わせることにより、感度は数十倍から数百倍に達します。すなわち、X 線写真の大半は、増感紙の働きによって成り立っていると言えます。
図21の右側は、カセッテの一例です。カセッテはフィルムと増感紙を均等に密着させ、かつ遮光しなければならないので、従来はアルミ製のものが使われてきましたが、最近ではX線の透過性が良く丈夫で軽量なCFRP(カーボン樹脂)が使われはじめています。
また増感紙は、一般にフロントとバックの2枚で構成されますが、バックに到達するX 線の方が少ないため、バックの方を高感度にしています。現在では、フィルムに代わりCR・FPDと呼ばれる、コンピュータと組み合わせたデジタル検出器が登場しています。
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